メタバースのやり方は仮想通貨を購入する必要があったり周辺機器を揃える必要があったりと、手順が難しそうと感じる方も多いでしょう。実際、メタバースプロジェクトによっては仮想通貨が必要になる場合もありますが、実はPCやインターネット環境さえあれば始められるものもあります。本記事ではメタバースのやり方を5ステップで紹介し、手軽に体験してみたい方におすすめのプロジェクトを4つ紹介します。仮想通貨が必要になるメタバースへの参加は注意点がいくつかありますが、本記事で対策を紹介するため低リスクで参加できるようになるでしょう。メタバースのやり方・始め方メタバースのやり方は以下の5ステップで行えます。メタバースに必要な環境と整える仮想通貨を購入するウォレットを作成するメタバースプロジェクトを選ぶメタバースプロジェクトに参加する1.メタバースに必要な環境を整えるメタバースに参加するには、まず以下の環境を整える必要があります。PCスマートフォンインターネット環境VRヘッドセットやコントローラーなどがあるとより没入感が高まりますが、必須ではありません。VRヘッドセットを準備する際は、対応したPCの機種を選びましょう。スマートフォンだけで行えるメタバースプロジェクトもあるものの、多くのプロジェクトはPCのみ最適化しているので、なるべくPCを扱える環境を用意しておきましょう。2.仮想通貨を購入するメタバースに参加する際、多くの場合は仮想通貨を購入する必要があります。なぜなら、メタバースプロジェクトでの取引に仮想通貨を使用する場合が多いからです。ただ、仮想通貨を必要なくとも利用できるものもあり、基本的には以下のように区別するとよいでしょう。メタバースをただ楽しみたい:仮想通貨は必要ないメタバースで収益を得たい:仮想通貨は必要主に使用される仮想通貨は利用するメタバースプロジェクトのトークンになり、トークンを獲得するためにビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)など、他トークンと交換しやすい仮想通貨を用意する必要があります。ちなみに「仮想通貨」と「トークン」という言葉に明確な明確にありませんが、トークンは独自のブロックチェーンを持たないプロジェクトの通貨に使われやすいです。今回の場合、購入するビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨を別の取引所でトークンと交換する必要があります。別の取引所への送金を行うため、交換用の仮想通貨を購入する際は送金手数料が無料の取引所で購入するのがおすすめです。国内取引所だとGMOコインやDMM bitcoinがあります。3.ウォレットを作成する仮想通貨におけるウォレットとは、仮想通貨を管理するためのアプリケーションを指し、簡単に言えば銀行口座のようなものです。ウォレットを作成するには、まず自分が使用する仮想通貨に対応したウォレットを探す必要があります。多くのウォレットはオンライン上で作成でき、代表的なウォレットにはTrust WalletやMetaMaskがあります。ウォレットを作成する際には、厳重なパスワードの設定が重要です。また、ウォレットには秘密鍵と呼ばれる暗号化された情報が含まれており、秘密鍵が紛失するとウォレットにアクセスできなくなるため、安全な場所に保管することが必要です。秘密鍵は外部からのハッキングによって盗まれてしまう可能性もあるので、管理が簡単なクラウド上ではなく、紙へのメモのようなオフライン上での管理をしておくとより安全性が高まります。ウォレットが作成できたら、購入した仮想通貨を送金しましょう。メタバースプロジェクトの利用に必要なトークンが他の取引所で準備できる場合は、まず必要なトークンを揃えてからウォレットへ送金するのがおすすめです。4.メタバースプロジェクトを選ぶ下準備が整ったので、自分が利用したいメタバースプロジェクトを選びましょう。メタバースプロジェクトを選ぶには、まず自分が何をしたいのかを明確にすることが重要です。例えば、Fortniteはゲームとしても人気が高く、ゲーム内でのアイテム売買や交流が盛んです。Clusterはアバターのカスタマイズに力を入れており、Decentralandは3D空間内での不動産取引ができるので収益を狙えます。また、参加できるプラットフォームに制限がある場合もあります。Decentralandは最初に持っている仮想通貨の量によって参加できるエリアが異なります。そのため、参加するプラットフォームを選ぶ際には自分の目的に合わせ、事前に制限を確認してから利用しましょう。最後に、プラットフォームのセキュリティや運営体制についても確認しましょう。過去にハッキング被害に遭っていないか確認はもちろん、運営メンバーの透明性・信頼性は担保されているか、どのようなVC(Venture Capital)が出資しているかなどを確認しておきましょう。大手VCからの出資がある=安全なプロジェクトではありませんが、VCは出資の際にプロジェクトの詳細をリサーチするので、危険性のあるプロジェクトかどうか判断する1つの指標になります。仮想通貨・Web3関連のVCでは主に以下が有名です。a16z(Andreessen Horowitz)Multicoin CapitalBinance LabsParadigmPantera Capital出資を受けているVCは、多くの場合はプロジェクトの公式サイトに掲載されています。5.メタバースプロジェクトに参加する選び終えたら、メタバースプロジェクトにアクセスしてみましょう。仮想通貨が必要になる場合は、公式サイトにウォレットを接続するとやり取りが進められます。プロジェクトに参加した後は交流やゲームのプレイ、仮想通貨の収益化などが可能です。おすすめのメタバースプラットフォーム4選おすすめのメタバースプラットフォームは以下の4つです。FortniteclusterDecentralandSANDBOXフォートナイトとclusterは仮想通貨を準備せずとも利用できるので、手軽に体験してみたいと考えている方におすすめです。メタバースに参入している企業を紹介【国内・海外14選】Fortniteプラットフォーム内通貨なしブロックチェーンなしウォレットなしデバイスPC公式サイトフォートナイト公式サイトフォートナイトは、Epic Gamesがリリースした人気のあるオンライン対戦ゲームですが、今では、新しい世界観を作り出すメタバースとしても知られています。フォートナイト上では、プレイヤーは仮想世界を探索し、自分自身のキャラクターを作成したり、アイテムを収集したりします。プレイヤーの中にはゲーム内通貨を使い、アバターの外観を変更しビジュアルの変化を楽しむ方も多くいます。また、フォートナイトのメタバースには、さまざまなイベントがあります。これらのイベントには、コンサートや映画鑑賞会などが含まれています。これらのイベントには、世界中のプレイヤーが参加しており盛り上がっています。フォートナイトが人気の理由は、ゲーム自体が面白いのはもちろんですが無料でプレイできるのが大きいです。収益を得るにはクリエイターになりSNSや他のプラットフォームを通じて発信する手段が必要になります。Clusterプラットフォーム内通貨なしブロックチェーンなしウォレットなしデバイスPC公式サイトCluster公式サイトClusterは、VR技術を活用したオンラインコミュニティプラットフォームで、仮想空間を作成できます。仮想空間上では、イベントや音楽ライブなどが行われており、現実世界と同じように楽しめます。Clusterは無料で利用でき、VRゴーグルがなくてもスマートフォンやパソコンから簡単に参加可能です。Clusterの特徴は、自由なコミュニケーションができることです。プライベートな部屋を作成し、友人を招待して目的に応じた使い方ができます。Clusterは最新のVR技術を取り入れており、高品質なグラフィックスと臨場感ある空間を提供しています。また、クリエイターにとっても魅力的なプラットフォームです。自分で作成したデザインやアート作品など、作品を展示できるため、アーティストにとっては新しい表現の場としても注目されています。Decentralandプラットフォーム内通貨MANAブロックチェーンイーサリアムウォレットMetaMaskデバイスPC公式サイトDecentraland公式サイトDecentralandは、ブロックチェーン技術を利用した仮想空間プラットフォームです。ユーザーは自分のアバターを作成し、仮想世界内で自由に移動できます。また、ユーザーは自分の土地を所有し、そこで自由にアプリケーションを作成できます。Decentralandはブロックチェーン技術を利用して運営されており、独自トークン「MANA」を使用してNFT化されたアイテムや土地の取引を行えます。土地は「LAND」と呼ばれるNFTになっていて、二次販売して収益を得たりLAND上でコンテンツを作成したりなど、クリエイター自身が用途を決められるのです。SANDBOXプラットフォーム内通貨SANDブロックチェーンイーサリアムウォレットMetaMaskデバイスPC公式サイトSANDBOX公式サイトSANDBOXは、Decentralandと同じくブロックチェーン技術を活用したメタバースプラットフォームの1つです。イーサリアムチェーンを利用しており、NFT化された土地「LAND」を活用してゲームやアイテムなどを作成できます。すでに多くの企業がLANDを購入して土地の所有権を得ているので、今後より多くのコンテンツが生まれると予想できます。LANDはSANDBOXの独自トークン「SAND」で取引されていて、他にも以下の用途があります。SANDBOXのガバナンスに参加できるステーキングして収益を得られるまた、LANDは166,464個発行上限が定められているのでSANDBOXユーザーが増加するほど希少性が高くなります。そして二次販売を行うことで収益を得られたため、過去には取引が盛んに行われていました。メタバースに参加する際の注意点2選メタバースに参加する際の注意点は以下の2つです。ウォレットのシードフレーズや秘密鍵の紛失詐欺リスクやハッキングリスクを考慮するより詳しいメタバースの注意点・危険性は以下の記事で解説しています。実際の被害事例も解説してるので、メタバース上でトラブルに遭いたくない方は読んでおきましょう。メタバースの危険性について 【実際の被害事例や対策法を紹介】ウォレットのシードフレーズや秘密鍵の紛失メタバースに参加する際には、ウォレットのパスワードや秘密鍵の紛失に気をつける必要があります。ウォレットは仮想通貨を管理するために必要なものであり、シードフレーズや秘密鍵を紛失すると、仮想通貨の出金が不可能になります。自分自身で管理するしかないので、以下の対策が必要です。シードフレーズや秘密鍵を紙に書いて保管する 偽サイトとウォレットを接続しないフリーWi-Fiを使わないシードフレーズや秘密鍵は、クラウド上のメモアプリやパスワードマネージャーで管理していると、ハッキングによって流出する可能性が0ではありません。過去にはメモアプリから流出した事例が見られています。そのため、オフライン上の紙での保管も必要です。ただ、紙は家が火事になったり間違って捨ててしまったりすると確認できなくなるため、多少の工夫が必要になります。詐欺リスクやハッキングリスクを考慮するメタバースに参加する際は、詐欺やハッキングなどのリスクに注意が必要です。例えば、偽サイトにウォレットを接続すると資金が盗まれてしまいます。サイトにアクセスする際は、必ず公式サイトかどうか確かめ、不安な際はプロジェクトの公式TwitterやCoinMarketCapからアクセスするのがおすすめです。また、コントラクトが多く複雑なメタバースプロジェクトは、チェーンの複雑性により脆弱性が増します。そしてハッキングを行う悪質な者から狙われやすくなるので、大金を扱うのは控えましょう。メタバースでできること2選メタバースでできることは主に以下の2つです。プラットフォーム内で交流ができる仮想通貨を稼ぎ収益が得られるプラットフォーム内で交流ができるメタバースでは、プラットフォーム内で他のユーザーと交流できます。プラットフォームによっては、仮想空間内でのチャットや音声通話、グループの作成など、さまざまな方法でコミュニケーションが可能です。プラットフォーム内で開催されるイベントやパーティーに参加し、現実世界では味わえない楽しさを体験できます。交流は同じ趣味や興味を持つ人と出会いやすく、新たな人間関係や学びが得られるかもしれません。リアルな場所では出会いにくい共通の趣味を持つ方や、海外の型と交流できるのはメタバースプラットフォームの強みと言えるでしょう。ただし、プラットフォームによってマナーやルールが設けられていることが多いため、規定の範囲内で活動しましょう。不適切な行動を繰り返すとアカウントが凍結されたり、退場させられたりする可能性があります。また、プラットフォーム内での会話や活動は仮想の空間であっても、ネット上に残る可能性があるため、個人情報や機密情報を漏洩しないよう注意が必要です。仮想通貨を稼ぎ収益が得られるメタバースに参加すると仮想通貨を稼ぎ収益を得られる可能性があります。多くのメタバースプラットフォームでは、仮想通貨を使用してプラットフォーム内での取引が行われます。例えば、デジタルアイテムの売買や仮想不動産の購入などがあり、SANDBOXのLANDの中には数百万円以上の価格で取引されているものもあるのです。他にはメタバース内での活動によって仮想通貨を稼ぎ、売却して利益を得られます。例えばメタバース内のゲームやクエストのクリア、クリエイティブ活動などがあり、報酬として仮想通貨を獲得できます。ただ、報酬として得られる仮想通貨はプロジェクトの独自トークンとなっている場合が多く、ビットコインやイーサリアムと比較して価値は落ちやすいです。そのため、売却タイミングは見極める必要があるでしょう。メタバースの作り方【事業者向け】メタバースは、企業にとっても魅力的なビジネスです。事業者が自分たちのブランド、製品、サービスを世界中の人々にアピールする手段にもなり、今後の世界的なトレンドになる可能性を秘めているため、先駆けて準備することで先行者優位を獲得できるでしょう。メタバースの開発は、専門知識を持つチームに依頼することが一般的です。メタバースの作り方には、以下のようなステップがあります。メタバースビジネスの設計:事業者が求めるビジネス目標に基づいて、メタバースの設計を行う3Dモデリング:空間やキャラクターの設計、素材などの制作を行うネットワークの設計:メタバース内での通信や情報伝達のためのネットワークの設計・ブロックチェーンの使用の有無を決めるセキュリティの強化:メタバースに関する情報のセキュリティを強化するために、安全性の高い暗号化技術を導入するシステムテスト:開発したメタバースを複数の人で試験運用を行い、問題がないか確認する公開:メタバースが完成したら、インターネット上で公開する事業者がメタバースを作るには上記のステップを行います。ブロックチェーンを活用してトークンを作成する場合は、暗号資産・Web3の専門家によるアドバイスを受けながら考える必要があります。そもそもメタバースとはそもそもメタバースとは、仮想現実空間のことを指します。現実世界とは異なり、自分の分身であるアバターを操作して、自由に移動や行動ができる空間です。仮想空間内で人々が集まり、コミュニケーションを取ったり、ゲームをしたりできます。また、現実世界と同様にビジネスや教育など、さまざまな分野での活用が期待されています。メタバースが活用されやすい分野メタバースが活用されやすい分野は以下があります。ゲームファッション教育不動産観光ビジネスコミュニケーションゲーム分野は特に注目されており、すでにフォートナイトやSANDBOXなどが話題を集めています。ビジネス分野でも、バーチャルショップやオフィスを作り、顧客とのコミュニケーションやミーティングを行ったりなどが行われていて、グローバルなつながりをより進められます。メタバースの将来性はある?メタバースは、現実とバーチャル空間を融合させた次世代のインターネットとして期待されています。三菱総合研究所の2022年11月22日に発表した調査リポートによると、メタバース市場は2025年には4兆円程度、2030年には約24兆円規模の国内市場が期待されると報告されています。ただ、暗号資産を取り扱うメタバースプロジェクトは、暗号資産市場によって価格の影響を受けやすく、ハッキングや詐欺も横行しているため、マス層まで幅広く利用されるにはまだ時間がかかると予想できるでしょう。企業から見るメタバースの活用動向メタバースは企業からも関心が寄せられており、PWCの調査によると、メタバースの活用を検討している企業はBtoB企業が37%、BtoC企業が44%との報告がされています。活用方法としては、具体的に以下が期待されています。マーケティング:企業ブースをメタバース上に設置したり、イベント運営をメタバース上で行う人材育成:メタバース上でのトレーニングや教育プログラムの提供。従業員が楽しみながら効率的に学べるので、人材育成の効果が期待できるエンターテイメント:ゲームやアニメなどをメタバース上で展開し、クリエイターがより稼ぎやすい経済圏を作れるしかし、現在メタバース事業を行っている企業の多くは失敗しており、撤退せざるを得ない状況になっています。関連:メタバースは失敗している?大企業の撤退から考える今後のビジネスチャンスメタバースのやり方についてよくある質問メタバースのやり方についてよくある質問をまとめました。メタバースはスマホでもできるやり方はある?メタバースを始める・作る際の初期費用は?無料で始められるメタバースプラットフォームはある?メタバースはスマホでもできるやり方はある?メタバースはスマホでも利用できます。ただし、スマホ版はPC版と比較して機能が制限される場合が多いです。制限されていなくとも、利便性が損なわれるため、PCでの操作環境を用意しておきましょう。メタバースを始める・作る際の初期費用は?メタバースを始めるために必要な初期費用は、プラットフォームによって異なります。無料で参加できるプラットフォームもありますが、有料のプラットフォームもあり、有料の場合は最初に仮想通貨を購入する必要があります。仮想通貨の価格は相場によって変動するので、金銭面でのリスクを負わず、メタバースに触れることを目的としている方は、フォートナイトやClusterなどの無料プラットフォームから利用してみましょう。自分でメタバースを開発する場合には、開発費用だけでなく専門家からアドバイスを受けるための費用も見積もっておくとよいでしょう。自社でトークンを発行したり取り扱ったりする場合は、社内に知見が溜まっていない限りアドバイザーは必須と言えます。メタバースの参入費用をシナリオごとに解説!【抑えるコツも紹介】無料で始められるメタバースプラットフォームはある?無料で始められるメタバースプラットフォームは以下の通りです。VRChatフォートナイトCluster無料で体験できるメタバースは、気軽に体験できるメリットはありますが収益を得る難易度は高いです。